ディフェンバキアは、白と緑のエキゾチックな葉が特徴的で、別名「シロカスリソウ」と呼ばれています。ディフェンバキアの種類は30以上あり、種類ごとに葉の模様が異なります。
ディフェンバキアは大型から小型のサイズまであるので、コンパクトなものを選べば室内でも育てられます。オフィスやリビング用としてもおすすめの観葉植物といえるでしょう。
ここでは、ディフェンバキアについて詳しく解説していきます。ディフェンバキアの特徴や、ディフェンバキアに適した土や水やり、剪定や増やす方法、注意すべき病害虫などにも触れていきますので、どうぞ最後までご覧ください。
ディフェンバキアは、サイトモ科ディフェンバキア属の植物で、原産地は熱帯アメリカです。背丈は1〜2mくらいまで成長し、不定期に白い花をつけます。花の形はサトイモ科の植物と同じような仏炎苞で、まわりが葉でおおわれているため、開花しても気づきにくいという特徴があります。
暑さに強く、寒さに弱いため、育てるときは温度に気をつけましょう。温度管理をしっかりすれば、初心者でも育てやすい植物です。
英名は「ダムプラント」で「口がきけなくなる植物」という意味があります。これは、ディフェンバキアの樹液に「シュウ酸カルシウム」が含まれていることが由来とされています。樹液を口に入れると口内に炎症を起こししゃべれなくなってしまうことから、このように呼ばれているのです。
樹液に触れるだけでも炎症をおこすため、剪定するときはグローブとマスクを使いましょう。ゴーグルもあればより安心です、小さな子供やペットのいるご家庭では、生育場所に注意してください。
ディフェンバキアは、明るい場所を好みます。ただし、直射日光は避けてください。
暗いところだと光合成できずに葉がしおれてしまうため、屋外なら半日陰で育てるのがおすすめ。葉がこみあって密集すると害虫が発生し、病気になりやすいので、風通しのよい場所で育てましょう。
屋内なら窓辺の明るいところで育てます。室内でも直射日光は避けてください。レースのカーテン越しの日差しが丁度よいでしょう。
生育に適した温度は20〜30度です。屋外で育てる場合、気温が15度を下回ったら室内に入れましょう。外での冬越しは難しく、気温が低いと葉が茶色く枯れてしまい変色します。
また、冬は窓の近くに置くと気温差が大きくなるので、冬場はなるべく温度差の少ない室内中央において育てるのがよいでしょう。
土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりをします。じめじめと湿った土を嫌うため、完全に土が乾いてから水やりをするのがポイントです。
岩瀬さん
設置場所によりますが、1週間くらいが水やりのペースです。
ディフェンバキアの葉は湿った状態を好む柔らかな組織なので、定期的に葉水をあげましょう。霧吹きを使って、葉の表面だけでなく裏面も湿らせてあげます。葉水は、ハダニの発生予防にも効果があります。
ディフェンバキアは冬になると休眠するため、10日前後に1回程度の水やりがおすすめです。土は乾燥気味でも問題ありませんが、冬場でも葉水は忘れないようにしましょう。室内では乾燥も激しくハダニも発生しやすい環境なので、葉水は欠かせません。
ディフェンバキアは、水はけのよい土を好みます。市販の「観葉植物用」の土が手軽に使えておすすめです。
自分で配合するなら「赤玉土・ピートモス・バーミキュライト」「赤玉·ココチップ」を混ぜあわせた用土を使いましょう。
おすすめの土
ディフェンバキアの肥料には、観葉植物用の置き肥を使います。春から秋にかけて月に1回ほど与えるとよいでしょう。
植え替えるときは、ごく少量の元肥に緩効性肥料を混ぜて植え付けても効果的です。
冬場はディフェンバキアが休眠しているため、肥料は必要ありません。
おすすめの肥料
ディフェンバキアは成長が早いので、新しい芽が次々と出てきます。葉がこみあってきたら、密集している部分を樹液に気をつけながら剪定しましょう。
通気性が悪いと、ハダニやカイガラムシが発生することがあります。害虫を寄せつけないためにも、風通しをよくしてあげましょう。
剪定するときは樹液に肌が触れないよう、グローブとマスクを使うのがおすすめです。樹液が皮膚につくとかぶれてしまうので、ついた場合は直ぐに洗い流しましょう。また、周囲にペットや子供がいないか、注意して作業してください。
ディフェンバキアの植え替えは、5〜9月までに行います。暖かい時期に行うのがポイントです。2年に1回くらいを目安にしましょう。
鉢の中が根でいっぱいになったら植え替えます。底から根が出ているときや、水の染み込みが悪くなったり、葉が全体的に減ったときも植え替えが必要です。
ひとまわり大きめの鉢を用意して、樹液に注意しながら少し根をほぐしてから植え替えましょう。傷んだ根があれば、ハサミで切り取ってください。
ディフェンバキアは「挿し木・取り木・株分け」の3つの方法で増やせます。樹液に直接触れないよう、グローブを使って作業しましょう。
挿し木をする時期は、5〜6月がおすすめです。剪定したときの枝を挿し木にしてもよいでしょう。手順は以下のとおりです。
2〜3週間ほどで根が出てきます。乾燥をさせないように注意してください。根が充分に伸びたら、観葉植物用の土を入れた鉢に移しましょう。
取り木は5〜8月に行います。手順は次のとおりです。
根が生えたら切り離して鉢に植えましょう。水苔が取りきれないときは、そのまま植えても問題ありません。
株分けは、植え替え時に行いましょう。6〜8月ごろがおすすめの時期です。
小さい株を清潔なハサミで切り分けて土に植えつけます。ミニ寄せ植えや、ミニ観葉植物として楽しむのもよいでしょう。
ディフェンバキアが注意すべき病気は「炭そ病」です。葉に斑点ができる病気で、かかってしまうと全体に広がり株ごと腐ってしまいます。
風通しの悪い状態になると発症しやすいため、葉が密集してきたら剪定してあげましょう。
葉の斑点を見つけたら、病気の部分を取り除きます。病気にかかってしまうと治せないため、早めに発見して対処することが大切です。
ディフェンバキアが注意すべき害虫は、ハダニとカイガラムシです。
これらの害虫は、乾燥していると発生しやすく、吸汁してディフェンバキアの生育を弱らせてしまいます。こまめに葉水をあげ、風通しを良くすると害虫予防になります。
ハダニやカイガラムシを見つけたら、葉の裏もしっかりチェックしましょう。少量ならティッシュで軽くこすって取りのぞきます。大量に発生している場合は、薬剤を散布して駆除をするか切り戻しを行います。
害虫は葉が枯れる原因にもなるため、定期的にチェックしてあげましょう。
おすすめの殺虫剤
ディフェンバキアは、生育温度と日当たりに気をつければ、初心者でも育てやすい植物です。樹液には、皮膚の炎症をおこす「シュウ酸カルシウム」が含まれているため、お手入れをするときは、肌が直接触れないように注意しましょう。
白と緑の印象的な葉は、インテリアにもぴったりです。ディフェンバキアはお部屋のアクセントにもなるので、存在感のある観葉植物を探している方にもおすすめです。
この記事を参考に、ぜひディフェンバキアの栽培にチャレンジしてみてください。
岩瀬さん
風水では金運を上げる効果があるとされています。