個性的な模様が美しいカラテアは、赤道に近い熱帯アメリカやブラジル原産の植物。クズウコン科カラテア属に分類され、肉厚で光沢感のある葉はエキゾチックな雰囲気があります。
カラテアは邪気を払う効果があると言われ、丸い葉は良いエネルギーを引き寄せて空間を明るくしてくれるため、室内の観葉植物として取り入れるのがおすすめ。仕事運を上げる風水効果もあると言われています。。
また、日中は葉を広げていますが、夜になると葉を立てて眠るような仕草をする「就眠運動」を行う変わった植物で、昼と夜で違う表情を見せて楽しませてくれます。
ここでは、カラテアについて詳しく解説していきます。カラテアの代表的な種類や、育てる環境や水やりの方法、手入れの方法などにも触れていきますので、どうぞ最後までご覧ください。
熱帯アメリカの地域の直射日光の当たらない樹木の株元に生息しており、高温多湿を好む植物です。熱帯地域原産らしいエキゾチックな雰囲気を持ち、インテリアとして置くだけで部屋の雰囲気をガラリと変えてくれます。
カラテアは葉の模様や色が多種多様で、約300種類の品種があると言われています。品種によって葉の模様や色はさまざまですが、とくに人気が高いのは葉の裏が薄い赤紫色のカラテア・マコヤナという品種。美しく品格のあるカラテア・オルビフォリア、ビロード葉に黒いゼブラ柄のカラテア·ゼブリナなど自分好みのカラテアを探すのも楽しいでしょう。
カラテアは寒さと直射日光に弱く、明るい日陰を好みます。適した場所で育てないと、葉の色付きが悪くなったり、枯れてしまうことがあるので少しコツが入ります。とはいえ、生命力の強い植物なので、初心者でも比較的育てやすいでしょう。
数ある品種の中でも、一番手に入れやすく人気が高いのがカラテア・マコヤナ。
黄緑地に濃緑色の斑点模様が主脈に対して左右交互に入っており、矢羽根のように見えることから、ゴシキヤバネショウという和名を持ちます。また、葉の裏面は表面の濃緑色部分が赤紫色になっており、裏表で違う色を持っているのが特徴です。
カラテア・オルビフォリアは、カラテアの中でもあまり見かけない珍しい品種です。重なるように広がる丸葉は鮮やかな緑にシルバーの模様が入っており、カラテア特有のエキゾチックさを持ちながら、その色合いは美しく風格があります。
個性的な葉を持つカラテアの中でも、まるで絵画のような美しい見た目の葉を持つカラテア・ホワイトフュージョン。葉の表面は3色の緑のグラデーションで、裏面は淡紫色の色合いです。
ホワイトフュージョンはカラテア・ロウイサエの変異種で、個体差も大きく、白班部分は非常にデリケートで突然先祖返りをして班が消えることもあります。カラテアの中でも気難しい品種ですが、手間をかけるだけある美しさですよ。
カラテアは、もともと熱帯地域の樹木の根元など、日光がほとんど届かない環境で育つ植物です。高温多湿を好み、寒さや直射日光には弱いため、一年を通して明るい日陰で管理するのが適しています。
夏は葉焼けを起こしやすく、午後からの強い太陽光線は特に注意が必要です。カーテン越しの半日陰に管理しましょう。冬はガラス越しに日光を当てるのが好ましいですが、冷気に気をつけましょう。
カラテアは多湿を好み、湿度が不足すると葉が内側に巻いてしまうほか、ハダニが発生しやすくなります。カラテアが生長している間は、土が乾いたタイミングで鉢から水が流れるくらいたっぷりと水をあげましょう。定期的な葉水もハダニ対策にもなります。
真夏の乾燥しやすい時期は、受け皿を用いて腰水で管理するのがおすすめです。冬が近づき、生長が終わる頃、最低気温が15℃前後になったら水やりを控え、週に1〜2回与えましょう。
カラテアは水はけが良く保水性に富んだ土を用います。多湿を好むといっても、土が常にジメジメした状態だと根が腐ってしまう可能性があるので気をつけてください。赤玉土(小粒)7:腐葉土3の配合土か、赤玉(小粒)7:ココチップ3での配合か市販の観葉植物用の土がおすすめです。
カラテアの栽培におすすめの土
基本的に肥料はなくても良いですが、生長を促したい時は、春から秋の間に液体肥料を2週間に1回与えるか、緩効成科学肥料の置き肥を与えましょう。真夏と冬の時期に肥料を与えると肥料焼けをすることがあるので、その期間は避けてくださいね。
カラテアの栽培におすすめの肥料
カラテアは生長が早いため、放置していると葉が混み合い通気性が悪くなります。そのため、下葉が古く黄色くなってきたら、切れ味の良く清潔なハサミやナイフで切り取りましょう。
気になる時に作業は行っても大丈夫ですが、生長期の後半から終わった頃が剪定しやすいですよ。
水やりの際に水が流れにくくなってきたり、株が混み合ってきたら植え替えを行います。暖かくなる6〜9月頃、新しい葉が出てくるのを待ってからが良いでしょう。ただし、室内で行う場合はとくに時期は関係なく行っても大丈夫です。
カラテアを鉢から抜き上げ、根が鉢いっぱいに回っているようであれば軽く崩してから植え替えてください。また、あまり根を引きちぎらないようにご注意を。事前に冬から春先にかけて枯れた葉を整理しておくと作業しやすいですよ。
カラテアを増やす場合は、5月中旬〜7月下旬に株分けを行います。古い鉢土を半分ほど落とし、清潔なハサミやナイフで2〜3株に切り分け、葉を2〜3枚落として植え替えます。植え替え後は風の当たらない明るい日陰に置きましょう。
カラテアは、春から秋にかけて黒斑病や斑点病にかかりやすくなります。葉に褐色が見られたら、二次被害を防ぐためにすぐに発症した葉を切り取りましょう。
通気性が悪いと発症しやすいので、株が混み合っている場合は剪定を行い、風通しをよくし、土も排水性の良い土で育てるようにしてくださいね。
年間を通してカイガラムシやハダニの発生に気をつけてください。どちらもそのままにしておくと、美観を損なうほか生育にも悪影響です。見つけたらすぐに駆除しましょう。
また、カイガラムシに関しては、老廃物が原因のすす病やこうやく病を誘発する可能性があるため、駆除後も植物に変化がないか様子を見てくださいね。
カイガラムシの駆除におすすめの薬剤
個性的な模様が美しいカラテアは、エキゾチックな雰囲気を持ちインテリアとしても大人気。昼と夜で葉の向きが変わるため、葉の表面と裏面の色が異なる種類であればより鑑賞を楽しめます。
管理に少しコツがいりますが、生命力の強い植物のため初心者でも育てやすい観葉植物です。この機会にカラテアを取り入れて、部屋の雰囲気をガラリと変えてみてはいかがでしょうか。
岩瀬さん
時折「状態を崩した」と驚かれる方もおられます。