ミヌエットは、マンチカンとペルシャ系のハイブリッド。マンチカン譲りの短い足と、ペルシャ譲りのふわふわの毛が特徴的です。ミヌエットは比較的新しい猫種で、ちいさくふわふわの体に大きな目を持ち、まるでぬいぐるみのような愛らしさが魅力となっています。
ここではそんなミヌエットについて解説します。飼い方や性格、ミヌエットのお手入れについても説明していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
ミヌエットは、マンチカンとペルシャ両方の特徴を持つ猫です。毛は二重構造になっているダブルコートで、短毛タイプと長毛タイプがいます。手触りはペルシャのようにふわふわと柔らかく、ずっと触っていても飽きません。
ミヌエットの顔立ちはまるでぬいぐるみのようです。丸い頭に小さな耳を付け、大きく丸い目と低い鼻がかわいさを引き立てます。
足はマンチカンのように短いですが、運動能力は低くありません。短い足を駆使して機敏に駆け回り、ほかの猫と同じくらい高く飛びます。短足の子が多いですが、なかには足長の子もいます。
ミヌエットの歴史は1996年のアメリカから始まります。まずマンチカンとペルシャの交配がなされ、その後ペルシャ系(チンチラペルシャ、エチゾチックショートヘア、ヒマラヤン)との交配を経て誕生しました。
最初は「ナポレオン」と名づけられましたが、2015年には「ミヌエット」と名前を変えています。登場して間もない猫ですが、その愛くるしい姿はすでに世界中の愛猫家を魅了しています。希少な猫のため、日本ではまだあまり見かけません。
ミヌエットは比較的小さめの猫です。ボディタイプはセミコビーで、丸くコンパクトな体をしています。ふわふわの毛に覆われていて見えにくいですが、実はマンチカンに似て筋肉質な体をしています。
成長するにつれ、体長は40cmほどまで大きくなります。体重はオスが3.0〜4.0kgほど、メスは2.0〜3.5kgほどです。
ミヌエットは多くの猫と交配されてきたため、毛色や模様のバリエーションがとても豊富です。ブラックやホワイト、ブラウン、クリーム、ブルー、シルバーなどがあります。他にも、キャリコとよばれる三毛模様の子もいます。同じ模様の子はいませんので、お迎えした子を大切に育てましょう。
ミヌエットの平均寿命は12〜14年ほどといわれています。猫全体の平均寿命は15歳ほどなので、平均よりはやや短めかもしれません。
ただあくまで平均値ですので、寿命は猫によって変わります。健康状態に気を付け、ミヌエットが長生きできるよう心がけましょう。
ミヌエットはマンチカンのように好奇心旺盛で、ペルシャのように甘えん坊な一面を持ちます。人懐っこく社交的なため、飼い主さんはもちろん、家族や他の動物とも打ち解けやすいですよ。新しい環境でも物怖じせずに、家族の一員になってくれます。
人懐っこいミヌエットですが、猫らしいマイペースさも持ち合わせています。家中を元気に駆け回っていたと思えば、ふと飼い主さんの膝に甘えてきたりしますよ。構ってほしがっているときは、思い切り構ってあげましょう。
ただあまりに構いすぎると、ミヌエットのストレスになることもあります。こちらから積極的にスキンシップをとるよりも、ミヌエットの気分に合わせたほうがよいでしょう。
ミヌエットは子猫のころから元気に遊びます。とくに猫じゃらしなどのおもちゃを使うと喜びますよ。毎日5〜10分ほどは集中して運動させましょう。
ミヌエットは足が短いですが、ジャンプ力は他の猫に劣りません。キャットタワーを設置すると喜んでもらえるでしょう。ただ小柄な猫なので、あまり高すぎるタワーは登りにくく、ミヌエットの負担になってしまいます。低めのキャットタワーを購入しましょう。
ミヌエットは小柄な猫なので、ケージは中型のもので十分です。窮屈でも広すぎてもよくありません。ステップが高すぎない2段ほどのケージがおすすめです。
ミヌエットは暑さ・寒さに弱いので、季節によってベッドを変えてあげると喜びます。夏は涼しい平置きタイプかハンモックタイプ、冬は暖かいドームタイプがおすすめです。抜け毛も多いため、掃除しやすい素材のものだとよりよいでしょう。
おすすめのケージ
ミヌエットの毛は柔らかくボリューミーなため、丁寧なブラッシングが必要不可欠です。毎日十分時間をとってブラッシングしてあげましょう。胸やおなかの周辺は毛玉ができやすいので、とくに念入りに行います。
シャンプーは月1回程度行うのをおすすめします。ミヌエットは抜け毛も多いため、定期的なシャンプーで洗い流してあげましょう。
ミヌエットには、動物性タンパク質を豊富に与えましょう。筋肉質なミヌエットの代謝をよくしてくれますよ。健康面にも太りすぎ防止にも効果的です。
また、ミヌエットは肥満になりやすい猫種です。太りやすい炭水化物は避け、高脂質なフードを与えましょう。とくに穀物は炭水化物と糖分が豊富です。できるだけ穀物を含まないグレインフリーのフードがおすすめです。
ミヌエットは抜け毛が多く、毛づくろいの際に毛を飲み込んで毛玉を作りやすい猫です。食物繊維を与えることで、体内の毛玉がスムーズに排出できますよ。食物繊維が豊富なものか、もしくは「毛玉ケア」と書かれたフードを選びましょう。
食事は、ミヌエットの成長に合わせて回数や量を調節しましょう。太りやすいため、食べすぎには十分注意します。
生後1か月ごろまでは、子猫用のミルクを与えます。生後2か月を過ぎ、歯が生え始めたら子猫用フードを与え始めましょう。成長具合と食べる量を観察しながら、1日に3〜5回にわけて食べさせます。
1歳ごろから成猫用フードに切り替えます。1日2〜3回にわけて、十分に与えましょう。ただ与えすぎてしまうと肥満のリスクが高まります。体重の変化に注意しながら、お迎えした子に合わせて調節してください。
7歳を過ぎるとだんだん食欲が落ちてきますので、高齢猫用フードに切り替えます。1日に1〜4回にわけて、ゆっくりと食事をさせましょう。あまり食べないときは無理させず、食べやすいものを少しずつ与えます。
おすすめのキャットフード
肥大型心筋症は、ミヌエットが遺伝的に発症しやすい病気です。心臓の筋肉が肥大化し、心機能を低下させてしまいます。初期症状はほとんど見られず、進行すると苦しそうに呼吸をしたり、ぐったりと元気がなくなったりします。
悪化すると命に関わる病気です。早期発見し、迅速に治療にあたるためにも、定期的に動物病院の健診を受けましょう。
流涙症は、鼻が短い猫に多い病気です。ミヌエットやヒマラヤンなど、ペルシャ系の猫は注意しましょう。発症すると涙の量が増え、目の周りが常に濡れている状態になります。命に関わるような病気ではありませんが、放っておくと皮膚炎を引き起こす恐れも。
ミヌエットの目の周りがよく濡れていることに気づいたら、早めに動物病院を受診しましょう。
マンチカンとペルシャの特徴をあわせ持つミヌエット。短い足でトコトコと歩く姿はかわいらしく、多くの愛猫家の心をつかんでいます。
人懐っこいため、愛情を持って接すればすぐに懐いてくれますよ。甘えに来たときは思い切り甘やかし、それ以外は自由に過ごさせましょう。魅力たっぷりのミヌエット、ぜひ家族の一員としてお迎えしてくださいね。