道路に積もった落ち葉を踏んだときのパリパリとした音が好きです。
もし、この落ち葉が全部チョコだったら、もっと楽しいと思います。そこで今回は、まるで本物の落ち葉のように見える「葉っぱのチョコ」を作っていきます。
世界で一番リアルな葉っぱチョコを目指し、パリパリとした感触にまでこだわりました。
まずは、チョコを流すためのシリコン型を作ります。
<材料>
最初に、葉っぱを洗ってよく乾かします。水分が残っているとシリコンの硬化不良の原因になってしまいます。
使う葉っぱは落ち葉がおすすめです。すでに水分が抜けているため、葉っぱそのものの水分で硬化不良を起こすリスクが下がります。
葉っぱを洗ったら、次は食品用のシリコンを流し込みます。このとき注意したいのが、葉っぱの向きです。
葉脈のパターンを転写するため、葉脈が盛り上がっている面を上にしてシリコンを流し込みます。たとえば、表よりも裏面の方が葉脈がくっきり盛り上がっている場合は、裏面を上にして型取りします。
流したシリコンが葉っぱの外に流れても大丈夫です。硬化後に余分な部分をカットしてしまいます。
半日ほどでシリコンが固まります。葉っぱを取り除いて余分な部分をカットしたらシリコン型の完成です。
葉脈のパターンがキレイに転写されていますね!
葉っぱの型が完成したら、型にチョコを流して「葉っぱチョコ」を作ります。コツは2色のチョコを使うことです。
<材料>
はじめに、レンジで500W30秒ほど温めて、チョコを溶かします。溶けきらない場合はさらに10秒ずつ温め時間を増やします。
指を使って、シリコン型の表面にホワイトチョコを薄く塗ります。転写された葉脈の溝にしっかりとチョコを入れこんでいきます。
ミルクチョコを上から流し、型全体にチョコを広げます。薄く伸ばしすぎるとチョコが割れやすくなるので、ほどほどの厚みを持たせます。チョコを塗り終えたら冷蔵庫で冷やします。
チョコが固まったら、シリコン型を外して完成です。葉脈のホワイトチョコと葉っぱのミルクチョコ、2色のコントラストが効いて、リアルな質感が表現されていますね。
次に応用編です。チョコの厚みと色を変えて、さらに本物らしい葉っぱを作っていきます。
まずは葉っぱの色を変えてみましょう。
ホワイトチョコと黄色の着色料を合わせます。チョコレート用の着色料があるので、それを使います。
まぜまぜして黄色いチョコができました。今回は粉末タイプの着色料ですが、混ぜやすいジェルタイプもおすすめです。
型に流し込みます。葉脈にはあらかじめ茶色いミルクチョコを塗っています。
型から外すとこんな感じです。きれいなイチョウの葉っぱが出来上がりました。
シリコンの葉脈部分に好きな色のチョコを塗り込み、上から別の好きな色を被せてパカっと外す。これが葉っぱチョコ作りの基本的な考え方です。
真っ赤な葉っぱを作ったり(左)表面をブラックココアで汚したり(右)など、自由な色使いでいろいろな葉っぱチョコが完成しました。
次に葉っぱチョコの厚みを変えます。
葉っぱチョコは薄い方が見た目が本物っぽくなります。食感も、厚いときはバキッとした感じですが、薄くするとパリパリして葉っぱらしさが増します。
しかし、チョコを薄く塗り広げるとシリコン型から外すときに必ず壊れてしまいます。どんなに慎重にやっても、壊さずに外すのは無理だと思いました。
そこで、氷を使ってチョコを壊さずにシリコン型から外す方法を試してみます。
まずはタッパーなどの容器に氷を作っておき、その上に浅く水を張ります。
チョコを塗ったシリコン型を氷の上に置きます。このとき、チョコを塗った面を下にして置いてください。
横からみるとこんな感じです。
冷凍庫に入れて浅く張った水を凍らせると、チョコが氷に挟まれるかたちになります。ここまできたらあとはシリコンを外すだけです。
ぺろん。氷がしっかりホールドしてくれるのでチョコを壊さずにシリコンが外せます。
ぺろんと簡単に外せます。
氷の表面が溶けたら、チョコを取り出します。氷水でキンキンに冷えているおかげもあり、ピンセットでつまんでも全然壊れません。向こう側が透けるくらいの薄い葉っぱチョコができました。
じゃんじゃん氷の上に置いて葉っぱチョコを作っていきましょう。
じゃん。秋を感じさせる葉っぱチョコたちです。全部すごく薄いですよ。
イチョウの葉っぱチョコ。赤や緑を入れて少しずつ色を変えると、より本物らしさが増します。
これで葉っぱチョコ作りは終了です! お疲れさまでした。
葉っぱが少し欠けても大丈夫です。
ブルーム現象によって表面が白くなった葉っぱチョコ。これはこれで本物っぽいのでオッケーです。
配色だってめちゃくちゃでいいです。実際の葉っぱも欠けていたり、配色がめちゃ大胆だったりします。
作業工程で水に濡れるため、通常のチョコ菓子よりも雑菌がわきやすいと思います。長期の保存には向かないので、早めに食べましょう。
葉っぱチョコが納得の仕上がりになったところで、さっそく食べていきます!
葉っぱチョコのおすすめの使い方は、ケーキのトッピングです。たくさん盛り付けてパリパリ食べるのがたまりません。とっても薄いので口に入れた瞬間溶けてしまいますよ。
葉っぱチョコを盛り付けるケーキとして、お芋の横たわったダサダサチーズケーキを作りました。
葉っぱチョコでお芋を隠したら、
ケーキの出来上がり! 落ち葉で焼いている焼き芋の風景をイメージしました。
カットしてさらにイチョウの葉っぱもトッピングしました。よく冷やしてパリパリ食べましょう!
今回制作していて役に立った、カインズの商品をご紹介します。それがこの「伸びるポリエチレン手袋」です。
はめた後に手首部分をぎゅっと伸ばすことではずれにくくなる手袋です。
ゴムアレルギー体質の私は基本的にポリエチレン製の手袋を使います。ただ、ポリ手袋は使用中にガサゴソとズレてしまい、ダブダブゆるゆるになってしまうのが難点でした。
これは手首部分がきゅっと締まるので、ほとんどズレを気にすることなく作業に集中できます。
このくらいのフィット感。薄手ゴム手袋のようにピタピタの感じではないです。
食品衛生法に基づく、食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)に適合しているので、今回のようなお菓子作りにも活躍してくれます。
最後に、葉っぱチョコの作り方のポイントをまとめます。
今回ご紹介したのはチョコ細工の職人さんのような特殊技術を必要とせず、誰でも超リアルな葉っぱチョコを作ることができる方法です。1万人中1人に役立てばいいと思い、記事を書かせていただきました。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
※売り切れや取り扱い終了の場合はご容赦ください。
※店舗により取り扱いが異なる場合がございます。
※一部商品は、店舗により価格が異なる場合があります。