「プールがある家」「サウナがある家」「ドッグランがある家」……誰にだって「○○がある家に住みたい」と夢に見ることが、一度や二度はあるだろう。
私にも長年憧れている暮らしがある。「合気道場がある家に住みたい」。
大学から合気道を始めて、かれこれ十数年稽古を続けている。社会人になった現在も、週4ペースで道場に通っている。気付けばすっかり人生の一部だ。
日々の合間を縫って道場に通っていると「家でも合気道ができたらいいのにな」と思うようになる。実際、世の合気道家の中には、自宅に私設の道場を作ってしまう人もいる。しかしそれは、莫大な資産と広大な敷地があってこそ実現できるのであって、今の私には夢のまた夢……
……いや、待てよ。本当に今の自分では実現できない夢物語なのか? はなから「できっこない」と決めつけて、己の可能性に蓋をしているだけではないのか。
カインズを活用して「合気道場のある家」を実現できないか、試してみた。
いらすとやで「合気道」で出てくるイラスト。技は多分「小手返し」だと思う
合気道は、開祖・植芝盛平(うえしば もりへい)が創始した武道で、主に戦後になってから世界的に普及した現代武道である。主に徒手(素手)で相手を投げる技と、相手を抑えて制する技が中心だ。
剣道や柔道といった武道と違って「試合が無い」ことも特徴の一つとしてよく挙げられる。「合気道をよく知らない」という人は、これくらいを頭に入れておいていただけると良いかと思う。
通常の稽古は人を投げられるくらい十分なスペースがある道場で行われるが、省スペースでコンパクトに体を扱う形でも成立する技はけっこうある。具体的には、3畳くらいのスペースがあれば多分いけるんじゃないか。
私は、1階と2階で分かれているいわゆる「メゾネットタイプ」の賃貸に住んでいる。「合気道は、3畳分くらいのスペースがあればできる」と仮定して我が家を改め、2階のベッドを設置しているスペースにあたりをつけた。ここなら、ベッドをどかせば3畳分のスペースを確保できそうだ。
ここを合気道場とする