また登ってる! 猫がカーテン登りをしているのを見たことはないですか?
お気に入りのレースカーテンが、愛猫の遊び場になってボロボロ……。そんな経験ありませんか?
「キャットタワーを使ってくれるとうれしいんだけどな」と思っていても、飼い主の思いとは裏腹に、猫にとってカーテンは魅力的な“登れる場所”の1つのようです。
しかし、カーテンはゆらゆら揺れて不安定、カーテンレールも細くて猫がうっかり足を踏み外すこともあるかもしれません。登るときにカーテンに爪がひっかかって、生地がボロボロになってしまったり、引っかかりによって猫も爪を傷つけしまったりする可能性があります。
猫の爪による傷みからカーテンを守る方法について、カインズのカーテンのバイヤーを務めている橋本明香さんに、お話を聞いてみました。
大好きなペットと快適に暮らすのは?
カインズのカーテン売場に行ってみると、とにかくたくさんの種類のカーテンがあることが分かります。遮像、ミラー、採光、UVカットなどなど、機能性に特化したものがあるけれど……。
橋本さん
カインズにはペット対応のカーテンがあります。猫がカーテンに登るのは、高いところが好きというのもありますが、飼い主の気を引きたい、運動不足の解消などさまざまな理由があるようです。
とはいえ、気づいたときにはカーテンに爪がひっかかってしまって、お気に入りのカーテンが傷んでしまうことも……。そうしたお悩みを抱えるお客様の声はとても多く、ニーズの高いアイテムになっています。
それだけ猫のカーテン登りで困っている飼い主さんが多いんですね。
橋本さん
レースカーテンとドレープカーテンの両方を用意していますが、レースカーテンは2018年から販売が始まって年間約13,000枚、ドレープカーテンは2019年から販売が始まって年間約6,000枚販売されています。
ニーズの高いペット対応カーテン
猫の爪を引っかかりにくくするために、何か特殊な加工がされているのでしょうか。
橋本さん
レースカーテンもドレープカーテンも、とても細い糸で高密度に編み上げた繊維を採用しています。加えて菌の増殖や臭いを抑える制菌防臭の薬剤加工をしています。
橋本さんによると、カインズのペット対応のカーテンは、鋭利な金物で100回擦っても破れない強度な生地になっているそうです。ならば試してみましょう。
レースカーテンとドレープカーテン、それぞれ鉄製の剣山で引っかく実験です。
ニーズの高いペット対応レースカーテンの「ソード」。軽く剣山を当てても線維に引っかかる様子はありません
まずはレースカーテンから。剣山を思いっきり力を入れて、生地の表面に押しつけてみました。剣山の先端が少し生地に刺さりますが、そこから先は左右上下に動かすこともできません。
ガザガザと表面をこする音はするものの、あえて生地に引っかからせたり、剣山の根本まで貫通させたりすることも難しいです。剣山を刺した箇所の穴も目立ちません。
編集部の想像以上に引っかからないペット対応のレースカーテン
猫の爪は確かに尖ってはいますが、剣山のほうが強度もあり尖り具合は鋭いはず。その剣山でも引っかかりにくいということは、猫の爪はさらに引っかかりにくいかもしれません。
橋本さん
こちらのレースカーテン(ペットと快適に過ごせる ソード)は、爪の引っかかりに強いだけでなく、制菌防臭加工に加えて、遮熱・保温効果と昼間は外から見えにくいミラー加工、かつUVカット78.5%としっかりとレースの機能も備わっていて多機能です。
ペット対応で遮光機能付きのドレープカーテン「ソード」
続いてドレープカーテンも調査してみます。ペット対応のドレープカーテンは、見た目や触った感じでは、ごく一般的なドレープカーテンと変わらないように感じます。本当に爪が引っかからないのかな? と思いながら、恐る恐る剣山をぐいぐい押しつけてみました。
ペット対応のドレープカーテン。こちらも撮影のため軽く当てただけでは引っかかる様子はなし
ドレープカーテンの表面に剣山を刺したり、こすったりしても、思ったような引っかき傷はできませんでした。剣山の先を少し貫通させて、ぐっと力を込めて生地を下に引き裂こうとしてもびくともしません。
橋本さん
ドレープカーテン(遮光カーテン &Pet ソード)は遠くから見ると無地にみえますが、細かなストライプと程よい素材感と色でお部屋に馴染みやすく、インテリアとしても楽しめるデザインになっていますよ。
比較のため通常のドレープカーテンも剣山で突き刺したり、引っかいたりしたところ、数十回で糸が飛び出し、生地がほつれ始めていました。
検証の結果から、カインズのペット対応のレースカーテンやドレープカーテンは、かなり引っかきに強いと言えるのではないでしょうか。
ペット対応のカーテンのすごさを実感しましたが、他にペット対応で工夫できることはあるでしょうか。
橋本さん
ロールスクリーンにするのも手です。ロールスクリーンはペット対応の生地を使ってはいませんが、カーテンのようにヒダがないのでペットがカーテンの上に乗りにくくなります。
例えば、小鳥の場合、カーテンのヒダの上に乗るのが好きでよく遊ぶものの、ときには足を滑らせて落下することもあるそうです。一方、ロールカーテンは小鳥が入り込んだり、止まったりしにくい構造になっています。
ロールスクリーンは通常のカーテンよりも凹凸がないので、小鳥に限らずペットがカーテンに触れにくいのではないでしょうか。
ペットと暮らす際にカーテン選びで迷ったときは、
のポイントにも注目してみてください。いずれにしても、大切なペットと一緒に快適に暮らしていけたら素敵ですね。
カーテンは室内の印象を変えるインテリアの1つともいえます。機能を上手に活用して、お気に入りのカーテンで部屋を色どりましょう。
橋本さん
実はカインズには「ペットとのくらしをより素敵に」という思いのもと開発したカーテンがあります。今回はペットカーテンの丈夫さを検証するために“あるもの”を用意しているので、カーテン選びのご参考になればうれしいです!