チョコレートコスモスはほんのりとチョコレートの香りを感じさせるのが特徴で、まるでチョコレートのような濃い赤紫の花を咲かせます。コスモスの仲間ですが、花色は他の色に染まらないチョコレート色をしており、「移り変わらぬ気持ち」という花言葉が付けられています。原産地はメキシコです。
では、実際にチョコレートコスモスの育て方を解説していきます。
植え付けに適した時期は5月~8月頃で、庭植えの場合は日当たりの良い場所に植え付けます。植え替えは4月~5月が適期で、開花時期は春から秋頃です。品種によって春から秋まで長期間咲くタイプや秋咲きなどがあります。
チョコレートコスモスは日光を好む性質です。日当たりが悪いと花付きが悪くなるため、明るい日なたで育てましょう。ただし、夏の暑さには少し弱いため、夏場は半日陰の場所へ移動させます。寒さには比較的強いですが、霜に当たると枯れてしまうため、寒冷地では冬は室内に移動させるのがいいでしょう。
4月~11月の成長期は、土の表面が乾いたら水をたっぷりと与えます。夏は水分が蒸発しやすいため、水やりはしっかりと行いましょう。チョコレートコスモスは乾燥に強く、湿気の多い状態を嫌う性質があり、秋や春は土が濡れている状態であれば水やりはしなくても問題ありません。冬はあまり成長しないため、水を与えすぎると根腐れしてしまうことがあるため、2日~3日ほど空けてから水を与えましょう。
チョコレートコスモスは8月中旬に切り戻しを行うと、秋に花をたくさんつけます。各枝に緑の葉が残るようにして、株元から10~20cmの高さで切りましょう。
Q.チョコレートコスモスを育てる際に気をつけるべき病気や害虫は?
A.春~秋にかけては株の蒸れによるうどんこ病に注意が必要です。風通しの良い場所で育てて多湿を防ぎ、液体肥料を葉に散布して防ぐようにしましょう。また、春先のアブラムシと高温乾燥時につきやすいホコリダニは、見つけ次第すぐに取り除くようにしましょう。
Q.チョコレートコスモスに適している土とおすすめの肥料は?
A.チョコレートコスモスは水はけの良い土がおすすめです。市販の培養土か、自作する場合は赤玉土小粒5、腐葉土3、酸度調整済みピートモス2の配合土に、リン酸分の多い緩効性化成肥料を混ぜておくのがいいでしょう。ただし、原種のチョコレートコスモスは過湿に弱いため、軽石を加えてさらに水はけを良くするようにしましょう。
Q.チョコレートコスモスの増やし方は?
A.チョコレートコスモスはさし芽か分球で増やすことができます。さし芽は先端の芽を2節に切り、鹿沼土細粒などのさし木用土に挿します。分球する場合は4月頃に球根から伸びている芽を確認して分割すれば増やすことができますが、切り口から腐ってしまう可能性があるため、さし芽の方がおすすめです。
個性的でシックな花色のチョコレートコスモスは、鉢植えや庭植えなどで気軽に育てることができます。成長期は水をたっぷりと与えるようにし、日当たりと風通しの良い場所で管理しましょう。切り花としても楽しめるため、ぜひ家庭で育ててみてはいかがでしょうか。