いよいよ新生活を迎える新居が決まって、あとは入居を待つのみ。入居前の新居はゴミや汚れのない清潔な状態です。
ところが、旧居からいざ荷物を運び終えてしまうと、途端にモノがゴチャッとして生活感が出はじめてしまうことは避けられませんよね。
そのような慌ただしい日々のなか、今まで以上にスムーズにお引越しを進めるために、掃除上手さんたちのあいだで話題の「入居前にやること」というチェックリストをご存知ですか?
今回の入居前にやることリストでは、荷物を運び終えてしまう前の「入居前」の期間を使って、簡単テクニックでキレイなお部屋を維持する入居前にやること24選をご紹介します。
入居前にやることを実践しておく主なメリットは次の通りです。
入居前にやることのなかには汚れやカビを防止する方法が多数含まれるので、住みはじめてからの普段の掃除が格段にラクになるでしょう。市販の処理剤やコーティング剤を使えばOK。初心者の方でも簡単に実践できますよ。
入居前は部屋が空っぽ。そのため、大型家具や家電、住人である人やペットへの影響を気にせずにしっかりとした害虫対策がおこなえる点も、入居前にやることのメリットです。
家具や家電の下に保護マットやクッションフェルトを設置したり、フィルターをつけたりコーキングすることで日常的にできる傷や汚れを防止できます。
賃貸物件に引っ越す場合、掃除や対策を施す際に各部屋の状況を確認・写真撮影しておけば、退去時に不当に原状回復費用を請求されたときの証拠になったり、トラブルを避けられます。
入居前にやること24選は場所別に済ませていくのがおすすめです。対策する場所を大別すると次のようになります。
それでは、それぞれの場所別に対策方法を見ていきましょう。
壁や床は入居後に荷物を搬入すると当分のあいだ手入れが難しくなるので、キレイな状態を長く保つためには入居前のタイミングしかありません。また、築年数の古い物件に入居する場合は隙間風への対策も事前にやっておきましょう。
大型家電やテーブルや椅子などの家具を置く場所には、あらかじめ保護マットの設置を。とくに机や椅子など日常的によく動かす家具は、保護マット代わりになるクッションフェルトの装着をおすすめします。
業者によるクリーニングが行われていたとしても、人の出入りなどで砂埃などの細かな汚れは残っています。気持ちよくお引っ越しを進めるために、入居前に壁や床はご自身でも拭き掃除しておくと良いでしょう。
築年数の古い物件の場合、窓からの隙間風が気になる場合も。これは窓ガラスとサッシの隙間を隙間テープで埋めると防げます。しっかりと隙間を埋められるように、クッション性がある厚めのテープを使うのがおすすめです。
キッチンは水回りのカビや水垢、コンロ周辺の油汚れへの対策を。入居前に事前に準備しておけば、汚れを予防し、掃除の手間を省くことにつながりますよ。
使用頻度が高いので、少し気を抜くとすぐに汚れてしまうのがキッチンの水回り。入居を迎える前の一手間として、コーティング剤でキレイを長続きさせましょう。
コーティング剤を塗れば水の弾きがよくなり、シンクに水垢や汚れが付きにくく、もし汚れが付いても中性洗剤をつけた柔らかいスポンジでさっと洗えばすぐピカピカに。
キッチンとコンロの境目には、コーキング(=弾性に富んだ樹脂系の目地充填剤のこと)の上にマスキングテープを貼りつけます。こうすることで、滑りが良くなるので掃除がラクに。防カビ対策に効くんです。
キッチンとコンロの境目の汚れ防止には、マスキングテープ以外にこのような商品も。淵の隙間から細かいゴミが入るのを防げるように、隙間を塞いでくれる専用アイテムです。
ベトベトの油汚れで、大掃除のときでさえ掃除するのがいやになるのが換気扇。この汚れをぐんと軽減してくれるのがレンジフード用のフィルターです。汚れたら外して交換できるので、清潔なキッチンを保てます。
IH調理器具を使っているなら、このような商品も。トッププレートの傷や焦げ付き汚れを防ぐため、加熱時はこの不燃性素材のマットを敷いてから調理します。使わないときは壁などに掛けられるフック付き。
備え付けのコンロやIHの奥側に設置されている排気口にも、専用のカバーをつけることで、調理くずや油汚れの掃除の手間を省けます。いろいろな形状やデザインがあるので、お気に入りのものを見つけてみてくださいね。
冷蔵庫の重みによる床の傷付きや凹みを防止してくれるのが、冷蔵庫専用のマットです。冷蔵庫は一度設置すると基本的に動かさない家電なので、冷蔵庫を運び込む前に、この専用マットを忘れず敷いておきましょう。
お風呂もカビや水垢が発生しやすい場所。入居前に対策を講じておくことで、キレイが長続きする空間を目指しましょう。
キッチンのシンクコーティング剤のお風呂バージョンとなるこの商品を使えば、浴槽のキレイが持続します。引っ越し後の一番風呂を済ます前のひと手間で、ツヤピカのお風呂を保ちましょう!
お風呂でもマスキングテープは活躍アイテム。コーキングが施されているお風呂場のドアにマスキングテープを仕込んでおくと、その後の掃除がラクチンになりますよ。
こちらは銀イオンの煙で浴室まるごと除菌して黒カビを防いでくれる、ルックプラスの大ヒット商品。1度使うと約2か月にわたって効果が持続するので、入居前にまず1回、その後も定期的に使用することをおすすめします。
水垢や汚れが付着する前に、ぜひやっておきたいのがお風呂場の鏡のくもり止め。フィルムを貼るタイプと、液剤を塗りつけたりスプレーで吹きかけるタイプがあるので、お好みのものを選ぶようにしてくださいね。
洗面台やトイレは日常的な利用頻度が高く、汚れが溜まりやすい場所ですよね。日々の掃除の手間を最小限に抑えるには、これからご紹介する事前の対策が肝心です。
キッチンのシンクやお風呂場の浴槽に同じく、入居前にやっておきたい水回りの対策として洗面台のコーティングもお忘れなく。万が一、後回しにしてしまうと、汚れた洗面台をキレイに磨き直してから作業に取り掛かる必要があ流ので面倒臭さは2倍になります。
キッチンのシンク版、お風呂場の浴槽版、洗面台のシンク版に代わるトイレ版です。長く効果が期待できるので、日常のトイレ掃除が格段にラクになりますよ。
洗面台やトイレのコーキングも、埃が溜まったり、汚れが染み付きやすい部分。事前にマスキングテープでコーキングを保護しておくことで、後々の掃除の手間を省きましょう。
冷蔵庫と同じく一度運んでしまうと動かす機会がめったにないのが洗濯機。入居前のひと手間として、防振効果や後々の掃除のしやすさにつながる専用の台の設置をおすすめします。ドラム式洗濯機のおうちなら、キャスター付きもおすすめです。
洗面台やトイレの換気扇も埃が非常に溜まりやすい部分。換気扇の内部が埃だらけになってしまう前に、フィルターを貼って事前の予防をしておきましょう。
害虫対策は大きな家具や家電を置いていない入居前にやっておくのがおすすめです。ゴキブリなどのいやな害虫は家の隙間から侵入するので、あらゆる進入経路をブロックします。
せっかく新居に引っ越したのに、引っ越し早々、部屋のなかに害虫(とくにゴキブリ)が出るほど悲しいことってないですよね……。部屋にゴキブリが忍び込む侵入経路はさまざまですが、そのうちのひとつがエアコンの室内機から外へつながっている排水ホースの穴です。この穴を塞ぐことで、侵入防止の一助に。
すでに部屋のなかにゴキブリの気配がしたり、侵入を防ぎきれなかった場合はブラックキャップで退治を。棚のなかや鉢植えのそば、引き出しのなか、冷蔵庫の下、流しの下、台所の隅などゴキブリが好みそうな場所に置いておきます。
確実にゴキブリが仕留められたのか目視確認したければ、設置型の捕獲器がおすすめです。置くだけで簡単にゴキブリをおびき寄せ捕獲します。
この商品なら有害な薬剤を使っていないので、小さいお子さんやペットがいるご家庭でも安心して使用できます。持続効果は2〜3か月ほどなので、定期的に交換するようにしましょう。
水回りの下はパイプなどを通すために穴が空いていて、わずかに隙間のある可能性があります。隙間は害虫の侵入経路になってしまうので、新築など持ち家に入居される方は、パテで隙間を埋めてしまうと安心です。
入居前にしっかり害虫を駆除しておきたい場合は、くん煙剤を使うのがおすすめ。ミクロの薬剤粒子がすみずみまで拡散して、部屋に潜む害虫をまるごと駆除します。水を使う加熱蒸散システムで、部屋を汚さずいやな匂いも残らないため、初めてくん煙剤を使う方でも使いやすい商品です。
必要に応じて次の掃除以外の対策もしておくと、入居後の手間や退去時のトラブルを防止できます。
新しい家電や家具、新築の窓やドア、浴室などにシールが付いている場合、貼ったまま放置して粘着が残ったりしないように剥がしておきましょう。
電子レンジや洗濯機などの家電には、注意書きシールが貼られていることも。あらかじめ内容を読んで、不要なシールのみを剥がすようにしてください。
賃貸物件に引っ越す場合、入居する前に各部屋や壁、フローリングなどに傷や汚れがないか事前にチェックして、写真を撮っておくようにしましょう。
退去時、原状回復を求められた際にどこまで自己負担になるのか確認できたり、トラブルを避けることにもつながるので便利です。
掃除や害虫対策、フィルター設置などの他にも、入居前に次の手続きも忘れずに行いましょう。
新居が決まったら、まずは引っ越し業者を選定します。複数の引っ越し業者を比較したり見積もりを依頼して、納得のできる業者を選びましょう。引っ越しシーズンの1〜4月は料金が上がり、希望の日時も取りにくいので早めの動き出しが肝心です。
あわせて、賃貸物件に住んでいる場合は管理会社への連絡や退去手続きも。退去申告は原則1か月前までとされているのが一般的です。過ぎると翌月の賃料も支払わなければならないことがあるため、入居日が決まり次第早めに連絡するようにしてください。
引っ越しまでに新居のレイアウトを考えながら、荷造りや不用品・粗大ゴミの処分も進めます。
電気やガス、インターネットなどのインフラの見直しを行うのもおすすめです。現在の料金をもとに、電力・ガス会社ごとにシミュレーションをしたり、プランの変更を住所変更とあわせて検討してみてください。
さらに、会社や学校、役所や郵便局などへの住所変更の手続きも忘れずに行いましょう。
「ただでさえバタバタする期間なのに入居前にやることが増えて面倒だ……」と感じてしまうかもしれませんが、後々の掃除の手間を考えると確実に労力を減らせること間違いなし! さあ、新居をいつまでも美しく保ち続ける準備をはじめましょう。