インテリアのワンポイントとして、室内に飾る観葉植物を購入したいと思っている人も多いでしょう。また、植物のある暮らしは空間がオシャレになるだけでなく、リラックス効果もあり、心身ともに良い効果がたくさんあります。しかし、種類や育て方について把握しておらずためらっているケースも少なくありません。

この記事では、室内でも育てやすい観葉植物を紹介します。あわせて、観葉植物を飾るメリットや枯れる原因、育てるコツも解説するので、参考にしてください。

室内で観葉植物を飾るメリットは?

室内で観葉植物を飾るメリットは?

室内で観葉植物を飾るメリットは、大きく分けて4つあります。

適度な湿度の保持・空気清浄の効果がある

植物は吸い上げた水を葉から水蒸気として排出する、蒸散作用があります。これにより適度の状態に湿度を保ちやすくなります。また、光合成によって二酸化炭素を吸収し、酸素を増やす効果もあるため空気がきれいになる効果も期待できるでしょう。

NASA研究チームでの実験によると、空気清浄効果の高い植物を「エコプラント」と名付けました。マイナスイオンを排出したり、ホルムアルデヒドなどの有害物質を浄化する効果もあるようです。

ストレス緩和・リラックス効果がある

植物は「フィトンチッド」という揮発性の物質を発しますが、この物質にはストレスの軽減や深いリラクゼーションを導く効果があるといわれています。人は植物を見ると、脳内のα波が増幅してリラックス状態になります。また、植物の緑色は目にも優しく、目の疲れを緩和させたり癒し効果を与えたりといった効果が期待できます。

インテリアとして楽しめる・おしゃれな空間になる

観葉植物を置くだけで、部屋のイメージをガラッと変えられます。近年、観葉植物はユニークな葉の形や、変わった色合いのものも多く、1つ置くだけでもおしゃれな空間を演出できます。また、植物を育てていく中で、成長の姿を観察することは、日々の楽しみにも繋がり、空間にも愛着が湧いていくことでしょう。

初心者でも育てやすいものが多い

観葉植物にもさまざまな種類がありますが、販売されているものの多くは耐陰性、つまり日光が直接当たらない室内でも育てやすいものが多いです。そのため、初心者でも問題なく育てられます。

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観葉植物が枯れてしまう原因

枯れた観葉植物

観葉植物が枯れてしまう原因としては、主に6つの原因が考えられます。

1.日当たりの問題

まったく日が入らないお部屋など、日照不足が原因で茎が徒長して枯れてしまう可能性があります。逆に、直射日光があたったり日差しが強すぎたりしても枯れてしまう場合があるため注意しましょう。

2.水やりの仕方

葉がパリパリになってしまった植物は、水が不足している可能性あります。また、水を与えすぎてしまっても、根腐れを起こして観葉植物が枯れることがあります。種類によって必要な水の量や与え方が異なるため、しっかりと調べておきましょう。

3.室温

観葉植物は熱帯地方のものが多く、寒さに弱いケースがあります。室温が10度を下回ると弱りやすいため注意しましょう。また、冬の寒さや霜など、急激な温度差にも注意が必要です。

那部智史さんプロフィール画像

那部さん

夏の直射日光や、真夏の炎天下など高温で葉が枯れてしまうケースもあるので、年間を通して温度管理は大切ですね。

4.湿度

観葉植物は乾燥に弱いものも多いため、エアコンの風が当たらないように注意しましょう。また、風通しが悪くジメジメした環境や、湿度が高い場所に置いておくと、病気にかかりやすくなってしまいます。

5.根詰まり/根腐れ

根詰まりとは、株が成長しすぎてしまい鉢の中で根が詰まってしまった状態のことです。根詰まりを起こすと土の中の酸素が不足したり、水を上手く吸い上げられなくなり、水分や栄養が十分に摂取できなくなってしまいます。根腐れとは根が傷んでしまうことで、水の与えすぎや水はけの悪い土を使うことによって起こります。

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那部さん

お部屋の湿度が高すぎたり、鉢底の水はけが悪く、受け皿に水が溜まったままの状態などの生育環境が、根腐れの原因となることがあります。

6.病害虫

病害虫がつくことで観葉植物が枯れるケースもあります。観葉植物につきやすい病害虫としては「ハダニ」や「カイガラムシ」などです。葉について養分を吸い取ったり病気の原因になったりするため、病害虫をみつけたらすぐに駆除しましょう。

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室内で観葉植物を育てるときのポイント

室内で観葉植物を育てる際には、以下で紹介する4つのポイントを意識しましょう。

1.植物に合った環境を整える(日光量・室温など)

日の当たる窓際

観葉植物にはさまざまな種類があり、植物によって適した環境は異なります。例えば、日光を好むものもあれば、日差しをあまり必要としないものもあります。そのため、購入したい植物の特徴を調べて必要な日光量や室温などを把握し、適した環境を整えましょう。

那部智史さんプロフィール画像

那部さん

植物を購入したときやお引越しをしたときなど、急な環境の変化によっても元気がなくなり、枯れてしまうことがあります。できるだけ、似た環境の場所を選んであげてくださいね。

2.正しい方法で水やりをする

水やり

季節や植物の種類によって水やりの頻度は異なりますが、基本的には土の表面が乾いたら水を与えます。鉢の底から水があふれるぐらいたっぷりと与えましょう。夏場は水分が蒸発しやすく植物の生長も活発なため、1日に1~2回与える品種もあります。冬場は土の表面が乾いてきたタイミングで与えればよいでしょう。

3.エアコンの風を当てない・風通しをよくする

エアコンと観葉植物

エアコンの風が直接当たってしまうと観葉植物が乾燥してしまいます。直接当たらない位置に置きましょう。また、湿度が高いとガビや害虫が発生しやすくなるため、風通しをよくします。また、定期的に葉水を行うのもよいでしょう。乾燥を防止できるほか、病害虫を予防にも効果的です。

4.葉の状態をよく観察する

葉をよく観察

葉の色が茶色くなっている場合は、水分不足や日照不足、直射日光の影響や根腐れなどの要因が考えられます。茶色い葉を取り除き、適切な水やり、室温や湿度の環境を見直し、植え替えをするなどの方法を検討してみてください。葉の色が薄くなったり黄色くなったりしている場合は栄養不足、葉に斑点が出ている場合は病気の可能性があります。

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室内で育てやすいおすすめの観葉植物【15選】

室内で育てやすいおすすめの観葉植物【15選】

ここでは、室内でも育てやすい観葉植物を15種類紹介します。

定番として人気の高い「パキラ」

パキラ

パキラは生命力が強く、光沢のある美しい葉が特徴です。熱帯地方原産で、耐陰性はありますが寒さには弱いです。直射日光が当たる場所だと葉焼けしてしまう可能性があるため、レースカーテン越しの窓辺などに置きましょう。土が乾いたらたっぷりと水をあげ、霧吹きなどで葉水を与えるとハダニ予防になります。

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空気清浄効果が期待できる「サンスベリア(サンセベリア)」

サンスベリア(サンセベリア)

サンスベリアは丈夫で育てやすく、肉厚の葉に縞模様が入っている独特な見た目が特徴です。日光を好む特性があり、日差しの届きやすい窓辺などが向いています。土が完全に乾燥してから水を与えましょう。また寒さに弱く最低温度が10度を切ってから水を与えると葉が凍傷になる恐れがあるため、冬場は水を与えずに休眠させます。

インテリア性の高い植物「モンステラ」

モンステラ

おしゃれなインテリアとして人気の高いモンステラは、切れ込みが大きく入ったユニークな葉が特徴です。熱帯雨林原産で寒さに弱いため、10度を下回らない場所で育てましょう。明るい日陰ならどこに置いても構いませんが、定期的に日光に当てると健康に育ちます。土が乾燥したら水を与えますが、冬場は控えめにしましょう。また、こまめに葉水を与えるのもポイントです。

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幸せを呼ぶ木「ガジュマル」

ガジュマル

ぷっくりとした幹がかわいらしいガジュマルは、ゴムの木の仲間です。日光を好むため、日の当たる窓辺などの日差しが入る場所に置き、風通しの良い環境を整えましょう。春~夏は1日に1~2回程度水やりをし、秋~冬にかけては土が乾燥してから水を与えます。また、寒さに弱いため冬場は暖かい室内に移動させるとよいでしょう。

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初心者でも育てやすい「シェフレラ(カポック)」

シェフレラ(カポック)

手のひらのように葉を広げるのが特徴です。シェフレラはどのような環境でも育てやすい植物ですが、日当たりがよく風通しのよい場所を好みます。ただし、直射日光は避けましょう。春~夏は土が乾いたら、真夏は毎日水を与えましょう。秋~冬は土が乾いてから3日程度経ってからで構いません。葉が込み入りやすいため、適宜剪定しましょう。

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葉の色や形など、品種が豊富な「フィカス」

ウンベラータ(フィカス・ウンベラータ)

ゴムの木の仲間であるフィカスには多様な品種があり、観葉植物として人気があります。「フィカス・ウンベラータ」は、大きなハート形がかわいらしい観葉植物です。寒さに弱いため、10度を下回らない場所で育てましょう。直射日光で葉焼けすることがあるため、レースカーテン越しの窓辺などが向いています。基本的には土が乾燥したら水やりをします。夏場は多めに、冬場は控えめに水やりしましょう。こまめに葉水も与えます。

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ハンギングプランツとして鑑賞を楽しめる「ポトス」

ポトス

サトイモ科の植物で、ツル性であるため天井や窓際など吊るして飾る「ハンギングプランツ」にも適しています。耐陰性に優れており日陰でも問題なく育ちますが、冬場は日当たりのよい場所に移動させるとよいでしょう。土が乾いたらたっぷりと水を与えます。また、冬場は水やりを控えめにするのもポイントです。

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南国感のある観葉植物「テーブルヤシ」

テーブルヤシ

小ぶりで可愛く、南国な雰囲気にぴったりなテーブルヤシは、耐陰性に優れています。メキシコ原産ながら寒さにも耐性があり、5度を下回らなければ問題なく育つため、これから観葉植物を育てたいという方にも、室内のインテリア用としておすすめできる植物です。直射日光を避けて、風通しのよい明るい場所に置きましょう。土が乾いたらたっぷりと水を与えます。ただし、冬場は土が乾いてから3日程度経ってから水やりをしましょう。

年間を通して生い茂る葉が楽しめる「コーヒーの木」

コーヒーの木

濃い緑色でつやのある葉が美しい、豆のなる観葉植物です。真夏以外は日当たりのよい場所で、真夏は直射日光が当たらないように育てます。寒さに当たり続けると、次々と葉を落としてしまうため、10度を下回らないように注意しましょう。土が乾燥したら水をたっぷり与えます。また、冬場は乾燥気味に育てることもポイントです。

育てやすく、増やしやすい観葉植物「オリヅルラン」

オリヅルラン

見た目のボリューム感がインパクトを与える観葉植物です。寒さに強く、手入れも簡単で育てやすいのが特徴で、室内だけでなくベランダや玄関などに飾ることもできます。ただし、0度以下になると葉が黒ずむ恐れがあるため、室内に移動させましょう。春~夏にかけては土が乾いたら、夏場は毎日水を与えます。秋~冬は土が乾いて3日程度してからで構いません。

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ハンギングや寄せ植えに使う植物として人気のある「ワイヤープランツ」

ワイヤープランツ

細いワイヤーのような茎に小さなかわいらしい葉がたくさん茂る観葉植物です。茎が鉢から垂れ下がるので、ハンギングプランターなど吊り下げて飾るのもおすすめです。耐陰性に優れており、明るい場所であれば日光が当たらなくても育ちやすくなっています。乾燥が苦手なため、土が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。ただし、土が湿った状態が続くと根腐れの原因になるため注意が必要です。

ナチュラルなインテリアにおすすめしたい「アイビー」

アイビー

ツル性の植物で小さな葉がかわいらしいアイビーは、ポピュラーな観葉植物です。伸びた部分をカットして、花瓶やガラスポットなど水挿しとしても飾ることができるので、ナチュラルな雰囲気にぴったりです。日光を好む性質があり、日差しの入り込む風通しのよい窓辺が適しています。日光が当たらない場所に置く場合は、定期的に日光浴させるとよいでしょう。春~夏は土が乾いたら、真夏は毎日、冬場は土が乾いて3日程度経ったら水を与えます。

涼しげな空間を彩る「エバーフレッシュ」

エバーフレッシュ

明るい緑と細い葉が集まり、涼しげで人気の高い観葉植物です。ある程度の耐陰性はありますが日当たりのよい場所を好むため、できるだけ日差しの入る窓辺などに置きましょう。生育に適した温度は20~25℃です。春~夏は土の表面が乾いたら、秋~冬は土が完全に乾いてから3日程度してから水を与えます。ハダニ予防として毎日1回は水を与えるとよいでしょう。

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コンパクトで育てやすい「ペペロミア」

ペペロミア

種類が多く珍しい色合いのものもあり、自分好みのものを探せます。間接的な光を好むため、年間を通して明るい日陰に置きましょう。寒さに弱いペペロミアは、最低でも8~10℃以上をキープし、冬場は冷気の入り込む窓際から少し離しておくとよいでしょう。土が乾いてきたらたっぷりと水を与えますが、気温の低い時期は控えめにします。

幸福の木としてプレゼントにも喜ばれる「ドラセナ」

ドラセナ・マッサンゲアナ

幸福の木とも呼ばれているドラセナは、縁起の良い観葉植物として、贈り物やお祝いなどでも人気があります。耐陰性が低いため、室内で育てる場合には週に3日程度外に出して日光浴をさせるのがポイントです。乾燥を好む特徴もあり、頻繁な水やりは必要ありません。土が乾いてからたっぷりと水を与えましょう。冬場は控えめにし、週に1~2回程度の水やりで構いません。

まとめ

観葉植物にはさまざまな種類があり、植物によって好む環境は異なります。購入したい植物に必要な日光量や水やりのポイントなどを確認して、適した環境を整えましょう。
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