小さくかわいらしい花を咲かせるマーガレットは、多くの人に好まれています。マーガレットにはいくつもの品種があるため、好みに応じて育てられるのも楽しみの一つです。
ここではマーガレットの栽培に興味がある人に向け、マーガレットの育て方を植え付けから水やり・植え替えまで詳しく解説します。
マーガレットの花を楽しむために、役立ててください。
マーガレットの特徴について、花の外観や見頃、花を長く楽しむコツなどを紹介します。
マーガレットは小ぶりで可憐な花を咲かせます。有名なものでは花の中心が黄色く、細長く白い花びらが放射状に広がる「サンデーリップル」があります。
ほかにも多くの品種があり、花の色や形はさまざまです。好みの花を選び、栽培を楽しみましょう。なおマーガレットの品種については、後ほど詳しく解説します。
マーガレットは11月頃に咲き始め、翌年の5月まで花を咲かせます。園芸用の植物のなかでは比較的長く花を楽しめることから、涼しい地域であれば夏場でも花をみられるケースがあります。
また冬でも花を咲かせるため、寂しくなりがちな庭を彩る貴重な存在です。長く花を楽しむには、日当たりがよい場所で育てましょう。
マーガレットは光が足りないと花の咲きが悪くなり、色が薄くなります。また開花中の肥料は、花もちをよくします。
マーガレットが元気に育つ環境に関し、風通しや日当たり・水はけの環境・容器を選ぶ際の注意点について紹介します。
マーガレットは日当たりがよい場所を好みます。日当たりが悪いと花や葉の状態が悪化するため、たっぷりと光を当てて育てましょう。
ただし、夏場の直射日光は葉が傷むため、地植えの際は日よけを設置できる場所がおすすめです。なおマーガレットは高温多湿に弱いため、風通しのよさにも配慮してください。
マーガレットは、高温多湿を嫌うため乾燥気味に育ててください。市販の園芸用の土を用意する、腐葉土を混ぜるなどすると水はけのよい土壌を作れます。
一方、泥状の土や長期間耕していない土は水はけが悪いため、改善が必要です。
季節に応じて設置する場所を変えられる、屋内でも世話をしやすいなどの理由で、マーガレットをプランターや鉢植えで育てる人もいます。
ただし、株の大きさに応じて余裕のある容器を選んでください。窮屈な容器では株の成長が妨げられ、花が咲きにくくなる恐れがあります。
マーガレットの植え付けは、3~6月もしくは9~10月頃が適期です。一方、夏や冬の植え替えは株への負担を強いるため、避けたほうが無難です。
またマーガレットは種からも育てられますが、一般的には苗から育てます。苗を選ぶ際は、つぼみが多く葉にツヤがあるものを選んでください。最初に丈夫な苗を選ぶと、元気に育つ可能性が高まります。
マーガレットは水をやりすぎると、株が弱ってしまいます。土が乾いたのを確かめてから水を与えましょう。水やりの回数は、季節や天候に応じて調整してください。
特に冬は土が乾きにくいため、水やりはやや控えめにします。なお、水は葉や花にかけずに株元に注いでください。
肥料はマーガレットの花つきをよくします。肥料を与える適期と肥料の種類について紹介します。
肥料はマーガレットの花が見頃となる、春または秋に与えましょう。夏には株の成長が止まるため、特に肥料を与えません。
また植え替え・植え付けの際に、肥料を土に混ぜ込んでもよいでしょう。
マーガレットに向いている肥料は、緩効性肥料です。緩効性肥料は効き目が長い点が特徴で、チッ素・リン酸・カリウムなどの栄養素から構成されています。
春と秋には固形の置き肥を使いましょう。なお、過剰な栄養は、葉を黄色くさせる傾向がみられます。マーガレットの様子を見て、肥料の与えすぎには注意してください。
マーガレットは挿し木で増やせます。春または秋に、先端から5~10cmの位置で茎を切り、先端の数枚のみ残し、ほかの葉を取り除いてください。
続いて、切り口を2時間ほど水につけ吸水させます。土は挿し木専用のものもありますが、川砂も使えます。
小さなコップや鉢などに土を入れ、水を足し湿らせておきましょう。水を吸った茎を土に挿し、1カ月ほど待ちます。根が生えたことを確認したのちに、植え替えをしましょう。
マーガレットの花をよく咲かせるには、剪定が必要です。花が咲き終わり、本格的に暑くなる前に剪定してください。
剪定すると茎や葉に使う栄養をつぼみの成長に回せるため、花がよく咲きます。また葉が茂りすぎていると、風通しが悪くなってしまいます。株の蒸れを防ぐためにも剪定は有効です。
マーガレットは多年草です。ただし長期間栽培を楽しむには、夏と冬を乗り越えなければなりません。夏越し・冬越しのコツを紹介します。
マーガレットの栽培に適した温度は、5~10℃です。蒸し暑い日本の夏は、マーガレットにとって過酷です。
容器に植えている場合は手軽に場所を変えられますが、地植えの場合は日よけを設置しましょう。また屋内で育てる場合は、冷房の風が当たらない場所に置いてください。
マーガレットは寒さに弱く、霜に当たると枯れる恐れがあります。冬の寒さが厳しい地域で地植えをする場合は、霜対策をしましょう。
霜対策として、日当たりがよい軒下で育てる、ペットボトルやワラをかぶせる、透明なビニールでトンネルがけをするなどの方法があります。通気性と日当たりを確保することが、霜対策のポイントです。
枯れた花を放置したまま乾燥させると、種を収穫できます。ただし多くの花を残しすぎると、種の生成に栄養が奪われ、花が咲きにくくなってしまいます。
花を楽しむためにも、適時剪定をしましょう。
マーガレットを植え替える適期、植え替えの方法や注意点について解説します。
マーガレットは春または秋に、2~3年に1回のタイミングで植え替えます。株を成長させ花をよく咲かせるには、ひと回り大きな容器に植え替えてください。
容器の中が根でいっぱいになっていれば、植え替えのタイミングです。
容器から株を掘り起こし、土を落とします。太い根や、傷んでいる根は切り、新しい容器に植えます。
なお、古い土は養分が不足し水はけもよくないため、新しい土を用意してください。また害虫や病気の予防のためにも、土の交換は重要です。
マーガレットは、立ち枯れ病にかかりやすい植物です。立ち枯れ病になったマーガレットは茎が腐り倒れてしまいます。
なお、一度立ち枯れ病になった部分は回復しません。広い範囲に病気がうつる前に、早い段階で切り落としてください。
立ち枯れ病はカビが原因で発生します。カビは湿った環境を好むため、乾燥気味に育てましょう。
マーガレットにはアブラムシやハダニ、ヨトウムシなどがつきやすいです。駆除するには殺虫剤を使いましょう。
特にヨトウムシは春や秋に大量発生しやすく、葉を食い荒らします。株を丸ごと枯らしてしまう場合もあるため、早急な駆除が求められます。
マーガレットには多くの種類があります。花が特徴的な品種をいくつか紹介します。
サマーメロディーはドーム型の八重咲きの花と、ピンクのグラデーションが人気の品種です。
細かな花びらが密集した中心部ほど色が濃く、外側ほど色は淡くなります。またサマーメロディーは、鉢植えとしてよく売られています。
ドリームテトラも八重咲きですが、サマーメロディーよりもさらに丸みある形状をしています。純白でふわふわした細かな花びらが広がり、花全体が丸く膨らんだ形をしています。
ドリームテトラは品種改良で誕生し、1年中出荷されている人気の品種です。
風恋花は世界初の香りをもつ品種として知られており、マーガレットとハナワギクを掛け合わせてできた品種です。
香りはラベンダーに似ているといわれています。また花の色は咲き始めのピンクから、次第に淡く白い色に変わります。
マーガレットと名付けられた由来は諸説あり、明確には決まっていません。たとえば、ギリシア語の「真珠(margarites)」にちなんで付けられたという説があります。
またギリシア神話では、狩猟の神オリオンは月の女神アルテミスにマーガレットを贈ったと書かれています。
多くの花々と同様に、マーガレットの花言葉も品種や国によって変わります。たとえば日本での一般的なマーガレットの花言葉は「真実の愛・誠実・貞淑」などです。
風水学的には、白いマーガレットは過去を清算し、人間関係をよくするという意味合いをもちます。ただしマーガレットにはさまざまな品種があり、花の色が異なれば、風水学的な意味合いも変わります。
マーガレットはさまざまな品種があり、長期間花を楽しめます。花を長く楽しむには、日当たりや肥料、剪定などに気を配り育てましょう。
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